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底に流れるもの

不景気な話で恐縮だが、人減らしの話だ。

経営が巧く立ちいかないのなら、人減らしだってやむを得ない。それはやむを得ないと思う。

よく、内部留保を取り崩してでも雇用を含む社員救済策をうて、という話がある。
まったく馬鹿な話だと思う。
内部留保のない企業には銀行は融資をしない。この世の中、借り入れなしで経営をしている企業は存在しない。
銀行融資が止まれば、即経営破綻に陥る。
こういう、会社のイロハを知らない事を声高に主張するのは、さすがに政治家と大手マスコミという名前のデマゴーグ、それとやたらと踊らされやすい低スキルの人達だけだったみたいで、最近はそういう論調も影を潜めたようで耳に入らなくなってきた。当然の事だ。

ただ、人減らしですが、減らす方にはヤバくなった会社を存続させるためという大義名分がある。
しかし、当然だけれども減らされる方(つまり会社都合でクビになる人達)にとっては、納得のできないものである。
そりゃそうだ。経営がうまくいかなくなったのは、たいていの場合、不況という抗いがたい外因よりも、経営側による経営判断の甘さが第一因となっているからだ。
そしてその尻拭いは、なぜかクビ、とか、減棒とか、我々一般従業員がさせられている。
べつに、売り上げががクロだからといって仕事の手を抜いた訳じゃない。
アカだからといってそれは従業員が手を抜いた訳だからではない。
我々は、クロだろうがアカだろうが、いつでも一生懸命自分の、サラリーマンとしての本分を貫いて来た。しかし、経営判断の尻拭いは、我々社員の人件費カットによって行われる。
やっぱり、理不尽だと思う。

しかしそれでも、人減らしはやむを得ないと、僕は思う。
問題は、人を減らす側に、会社がうまくいかんのだから当然だろ、という当たり前の気持ちしかないのか、申し訳ない!という、血の涙を振り絞るような気持ちがあるかどうか、だ。
それは特に、僕の在籍するような地方の中小企業にとっては需要な問題だと思う。
当たり前じゃん、と首を切る経営者には、社員はついて行かない。その経営者は、保身のために社員を犠牲にするものだと判断し、誰も腹の底から信用をしなくなる。
ここで血の涙の1滴でも流してくれるのであれば、そういう気持ちもなくなるんですけどね。

我々が日々学んでいた関わりだなんだというお題目は、こういう場面では通用しないものなのか。
それとも、社員の操作に有用であっただけという事なのだろうか。

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2009年03月22日 19:06に投稿されたエントリーのページです。

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