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本を購入

amazon.co.jpに注文していた本が届く。
李登輝元台湾総統の「武士道解題 ノーブレス・オブリージュとは」と、
大川興業の大川総裁が書いた「日本インディーズ候補列伝」だ。
本当は、音波振動歯ブラシのスペアブラシを買おうと思っていたのだが、これだけだと
400円程度。購入価格が1,000円未満だと、送料を自己負担しないといけない。
で、送料無料にするべく、購入を検討していた本も合わせて買った次第。

活字を読むという行為は、やっぱりパソコンでは難しい。
モニタで小さな文字を追っていると目が痛くなるし、紙に書いてある文字列・文章のほうが
小さな頃から慣れ親しんでいる。
紙に印刷してある、縦並びの文章の方が、頭にすっと入ってくるのだ。
横書き文化圏だと、早い時代からタイプライターがあったせいもあり、パソコンだろうが
印刷物だろうが、あんまり違和感無く読めるのではないだろうか。

さて、大川総裁である。
学ランコント集団「大川興業」の親分だ。
そんな彼が、全国のマイナー選挙候補者達と交流し、彼らの活動を綴った本が
この「日本インディーズ候補列伝」だ。
NHKの政見放送を見ていると、たまに「・・・」と、こちらが絶句してしまうような人が
でてくる。そんな人達に興味を持ち、事務所を訪問し、時には選挙活動に同行して
まとめあげたおそらく日本で唯一の本。
たんなるお笑い本で終わってしまわないところが、総裁の人間味だな。

読んでいて思った。まず大政党推薦、当選確実のサラブレット候補よりも、
当選圏外、主要候補他の「他」の部分に括られてしまう泡沫候補の方に、
熱い思いや具体的な政策を感じてしまうのはなぜだろう?
結局、当選している皆さんというのは、当選するように誰かがシナリオを書いて、
その通りに動きましたよ、というだけの事ではないのか。
世相を見て憤慨して、仕事しながら勉強して供託金を貯めて、手弁当で打って出る、そういう
叩き上げが出てこれないシステム。これは民主主義なのか・・・?

李登輝元総統は、戦前、台湾が日本の領土だったときに幼年時代を過ごし、
多感な時期に当時の日本式のエリート教育を受けられた人物だ。
さらに、終戦で台湾が日本から切り離され、良い意味で日本の戦後教育を受けていない。

戦争当時の政府やお役人が、実際にどういう事を考えてアジア諸国を侵略していたのか
そんなことはここでは問題ではない。
幹部候補達を鍛え上げる士官学校という場で、当時の有能かつ血気盛んな若者達に
何が教えられていたのか、それを今に至るまで実践し、声に出しているのが
この人物だ。

国や時代に関わらず、学校というものは、非常に崇高な理念を掲げ、少しでも
世界を良くしようという人物を育て上げる機関だ。
当時の日本は、日露、日中をはじめ連戦連勝で、東アジア地域のリーダーであるという
意識があった。
今の視線から見ると、思い上がりかも知れない。ただ、戦争に勝って、侵略までしておいて
親分じゃありませんよというのは、謙虚に見えてじつは卑怯な気がする。

李登輝氏は、日本の士官候補として、リーダーは責任を負うべきであるという思想と、
リーダーの負う責任とはなにかを徹底して学んだ。
原始のままの地で、収入も無い、風土病に苦しめられ、明日をも知れぬ生活をしている
人達が多くいる。
彼らを助け、国力を上げるためには土地を拓き、生産性を上げ、雇用を創出する必要がある。
そこで彼は京都帝国大学で農業を学んだ。徹底して勉強し、博士号を取得している。
また、心技体の思想より、剣道と座禅を通して体と心を鍛え上げた。

彼以前にも、台湾のために尽力した日本人が多くいる。
死んで護国の鬼とならん、と遺言し、彼の地に埋葬されて台湾の神様になってしまったのは
日本人だ。
日本からフライトで台湾に入ると、広大な田圃のあちこちに用水池があるが、これも
戦前の日本人農学者の仕事だ。
「ノーブレス・オブリージュ」とは、高い身分に伴う義務、という意味。
日本人の、国際社会で果たすべき責務を説く李登輝氏の言葉は、亡失してしまった
「古き良き」伝統からの言葉である。


本日の画像。

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2007年11月17日 23:59に投稿されたエントリーのページです。

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