書き忘れていましたが、先日の日曜日の夜、劇場版銀河鉄道999をやっていました。
小学生のときにリアルタイムで観ていましたが、この歳になって改めて観ても、確かに面白い。
子供の頃とは違った味わいを感じてしまった。
このお話は、未来を舞台にしたおとぎ話なんだけど、男心の琴線をくすぐる、過ぎ去った少年の日々への憧れなんだな。もう得られない母性愛、カッコいい兄貴、理想の存在、そして冒険の数々。
暗闇を走る蒸気機関車は、もうそれだけでノスタルジックを醸し出している。
ラスト、エンドロールの流れる画面では、メーテルを見送って線路を戻る鉄郎が描かれている。
とぼとぼと画面向こうへ向かって歩き出し、時に立ち止まりこちらをじいっと眺め、向き直っては駆け出し、このシーンは、この歳になってけっこう胸にくるものを感じた。
それと強く思ったのが、声優さんがちゃんと芝居をしている、という事だ。
野沢雅子の巧さが光っていた。昨今のご陽気な格闘漫画も、それはそれでいい味だしていたが、鉄郎の、15、6才くらいの少年の絞り出すような絶叫や、とにかく心の色を生き生きと感じさせてくれる演技には感動した。
キャプテンハーロックもエメラルダスも、重厚な、大物を感じさせてくれる演技で素晴らしかった。
20年経っても少しも色あせない、そんな素晴らしい作品をリアルタイムで見ながら僕らの世代は育ってきたんだ。これはうれしい事だ。